
STEP 5|設備
平屋の設備比較|キッチン・風呂・窓・給湯・換気・太陽光の選び方
写真はイメージです(AI生成)
設備選びで迷ったら、「あとから交換できるか」で分けます。交換できないもの・交換が大工事になるものにお金をかけ、交換できるものは標準から選ぶ。これだけで予算の配分が決まります。
お金をかける順番
| 優先度 | 設備 | 理由 |
|---|---|---|
| 高 | 窓(サッシ・ガラス) | 交換は外壁を壊す大工事。断熱に直結 |
| 高 | 換気システム | ダクトは壁と天井の中。後から変えにくい |
| 中 | 給湯器・太陽光 | 10〜15年で交換するが、光熱費に毎月効く |
| 中 | 浴室 | 交換はできるが100万円単位。断熱と掃除のしやすさを重視 |
| 低 | キッチン・洗面・トイレ | 20年前後で交換できる。標準仕様で十分なことが多い |
窓:樹脂サッシを基準にする
| 種類 | 代表的な製品 | 特徴 |
|---|---|---|
| アルミ樹脂複合 | LIXIL サーモスシリーズなど | 価格は抑えめ。枠が結露しやすい |
| 樹脂+ペアガラス | YKK AP「APW 330」、LIXIL「EW」など | 等級6を狙うときの基準 |
| 樹脂+トリプルガラス | YKK AP「APW 430」など | 等級7を狙うとき。北面と寝室だけでも効く |
平屋は南の大きな掃き出し窓が主役になります。大きな窓ほど熱が逃げるので、ここだけはガラスのグレードを上げ、夏の日差しは軒かシェードで外から止めます。逆に、北と西の窓は小さく少なく。
換気:第1種か第3種か
| 方式 | 仕組み | 良い点 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 第1種(熱交換) | 給気も排気も機械。熱を回収する | 冬の冷気が入りにくい。暖房費が下がる | 初期費用が高い。フィルター掃除が必要 |
| 第3種 | 排気だけ機械。給気は壁の穴から | 安くて単純、壊れにくい | 給気口のまわりが寒い |
平屋は天井裏がワンフロアに広がるので、ダクトを通す計画は立てやすい建て方です。フィルターの場所が手の届く位置かを、図面で確認しておきます。掃除しにくい換気は、掃除されなくなります。
給湯:エコキュートが基本、条件しだいで別の選択
| 種類 | 向いている家 | 注意点 |
|---|---|---|
| エコキュート | オール電化、太陽光あり | タンクの置き場所が要る。寝室の近くは運転音に注意 |
| おひさまエコキュート | 太陽光の電気を昼に使いたい家 | 対応する電気料金プランを確認 |
| ハイブリッド給湯器 | ガスも使いたい、湯切れが心配な家 | 本体価格が高い |
| エコジョーズ | 初期費用を抑えたい家 | 一次エネ等級が上がりにくい |
平屋はすべての部屋が1階なので、エコキュートの運転音が寝室に届きやすいです。置き場所は、寝室と隣家の寝室から離します。
太陽光:平屋は屋根が広い
同じ延床の総2階にくらべて、平屋の屋根はおよそ2倍。平屋は太陽光を載せやすい建て方です。決めることは3つ。
- 屋根の形:片流れ(南向き)が最も載る。切妻は南面の半分。(屋根の形の記事)
- 重さ:パネルの重さを入れて耐震等級3を計算してもらう。
- 蓄電池:価格が高いので、最初は配線だけ用意して後付けにする手もある。
キッチン:メーカーごとの“推し”を知る
| メーカー | 主なシリーズ | 特徴 |
|---|---|---|
| LIXIL | リシェル、ノクト | セラミックの天板。熱と傷に強い |
| パナソニック | Lクラス、ラクシーナ | 横に3口並ぶIH。家電との組み合わせ |
| クリナップ | セントロ、ステディア | ステンレスのキャビネット。湿気とにおいに強い |
| タカラスタンダード | レミュー、トレーシアなど | ホーロー。汚れが落ちやすく、磁石がつく |
| TOTO | ザ・クラッソ | 水まわりの使い勝手、すべり台シンク |
| トクラス | コラージアなど | 人造大理石の天板とシンク |
ハウスメーカーごとに「標準で選べるキッチンメーカー」が決まっています。標準外を選ぶと割引率が下がって高くなるので、先に「標準はどこのどのシリーズか」を聞きます。平屋のLDKではキッチンが丸見えになるので、機能より先にリビングから見える面の見た目と、パントリーの有無を決めるとうまくいきます。
標準で選べる設備は会社ごとに違うので、同じ要望を複数の会社に出して「標準でどこまで入るか」を並べると、見積もりの差の理由が分かります。
浴室:掃除と断熱で選ぶ
- TOTO(サザナなど):やわらかい床、床の乾きやすさ。
- LIXIL:床の掃除のしやすさ、上位シリーズの肩湯など。
- パナソニック:有機ガラス系の浴槽、家電メーカーらしい機能。
- タカラスタンダード:ホーローの壁。磁石で収納を動かせる。
サイズは1坪(1616)が標準。35坪の平屋なら1.25坪(1620)も入りますが、洗面・脱衣を広げるほうが毎日の満足度は上がりやすいです。浴室の窓は、掃除と断熱の面から「付けない」選択も増えています。
トイレ:1つか2つか
- TOTO(ネオレストなど):除菌水で便器を自動で洗う。
- LIXIL(サティスなど):汚れがつきにくい陶器。
- パナソニック(アラウーノ):泡で洗う。樹脂製で継ぎ目が少ない。
平屋ではトイレの位置が数より大事です。LDKに直接面していると音が気になり、寝室から遠いと夜がつらい。廊下をはさんで、寝室とLDKの中間に置くのが無難です。
空調:先に断熱、あとで方式
断熱等級6・C値1.0以下の平屋なら、エアコン2〜3台(LDKと寝室側)で家全体をおおむね均一にできるとされます。全館空調や床下エアコンは、設計と施工の経験がある会社で選ぶものです。「うちは全館空調が売りです」より、「同じ方式で建てた家の、冬の室温データを見せてください」が効く質問です。
製品名とシリーズは2026-10時点の一般的なラインナップです。モデルチェンジが多いので、最新の仕様は各メーカーのショールームと公式サイトで確認してください。
よくある質問
平屋でトイレは2つ必要ですか?
4人以上の家族なら、朝の混雑と来客時を考えて2つを検討する価値があります。2つ目は1畳と30万円前後の追加が目安です。夫婦2人や3人家族なら1つで足りることが多く、掃除の手間も半分です。
平屋に太陽光パネルは載せたほうがいいですか?
平屋は同じ延床の2階建てにくらべて屋根がおよそ2倍あり、載せられる容量が大きいのが強みです。国のGX志向型住宅の補助金は、再エネを含めて一次エネルギー消費量を100%以上削減することが条件なので、多くの地域で太陽光が前提になります。屋根の向きと形は間取りの段階で決めておきます。
全館空調と個別エアコン、どちらがいいですか?
全館空調は家じゅうの温度差が小さく快適ですが、初期費用と故障時の影響が大きくなります。断熱等級6以上・C値1.0以下の平屋なら、エアコン2〜3台でも家全体をほぼ均一にできるとされます。まず断熱と気密を上げ、そのうえで空調方式を選ぶ順番がおすすめです。


